『中手』不動産会社店長です。
ドラマ「地面師たち」を観て触発された司法書士たちが、対策と情報交換の勉強会を行いました。
ワタクシは不動産の専門家として参加。
他に弁護士が1名、総勢10名です。
まずは地面師たちの第1話を鑑賞し、各々の立場から意見します。
司法書士が真っ先に言うのは「本人確認情報の作成を弁護士が行っているのに、その弁護士が所有権移転登記を申請しないのはおかしい」というもの。
「本人確認情報」とは、権利証が無い時に、司法書士などの専門家が所有者本人だと確認する書類です。
通常、本人確認情報を作成した人が所有権移転登記も行うのですが、ドラマはそうでなかったんですね。
あと、司法書士が売主の免許証をスマホで読み取っているんですが、暗証番号は売主本人しか知らないはず。
そこを指摘する司法書士もいました。
ドラマ自体は良く出来ているんですが、司法書士は監修しなかったのか、それとも敢えてツッコミどころを残したのか?
ワタクシは不動産の専門家として、デベロッパーが不動産詐欺にどう対策しているか、いくつかの事例を挙げて解説します。
中には実際に地面師被害を受けた内容も。
ベテラン司法書士からは本人確認の実例や、免許証等を確認する小技や道具を見せてもらいました。
印鑑証明書の一部を赤外線カメラで読み取ると別の画像が浮かび上がるんです。
ICカードリーダーで免許証やマイナンバーカードを読み取るとか、いくつかの技を教えてもらうことが出来ました。
経験の浅い若手司法書士も勉強になったようです。
この仕事をやっていると、たまに怪しい売却依頼がやってきます。
ヒアリングして怪しい案件はお断りしているのですが、今後はこういう確認方法を試してみたいと思います。
それにしても、不動産詐欺って表面化しないだけで、結構あるなと思いました。
デベロッパーにヒアリングしたら、実際に地面師にやられたことがあると答えた会社もありましたよ。
参加した司法書士の1人も不動産詐欺にを見破れず関係者に迷惑をかけたことがあったようです。
ワタクシたち、不動産業者も十分気をつけて取引する必要がありそうです。
特に売主がそこに住んでいない、空地や空家案件は注意が必要です。
という訳で、今日も頑張って仕事します。